製品(リグノトップ)
リグニンとは?
木材中にはセルロース、リグニン、ヘミセルロースと言った構成成分があります。リグニンと呼ばれる成分は植物をしっかりした構造にする役割をもっており、語源をラテン語で木材を意味するリグナム(Lignum)に由来しています。様々な種類のリグニンがあるため、リグニンを利用するには、性能を安定化するための工夫など、技術開発が必要とされています。
(株)リグノマテリアが製造する「リグノトップ」(グリコールリグニン)
グリコールリグニン(改質リグニン)は国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所(森林総研)の山田竜彦博士が開発した日本の森林資源から作るバイオ由来の新素材で、様々な工業材料への展開が可能な日本発の新素材として期待されています( 地域リグニン資源開発ネットワーク【リグニンネットワーク】)。
森林総研では、日本の中山間地域の活性化のため日本固有の素材開発を進め、固有種であるスギのリグニンの安定性に注目し、また、安全性の高いポリエチレングリコール(PEG)を用いることで、高い機能をもつ素材開発に成功しています。リグノマテリアはこの技術を社会実装するための検討を進め、林野庁からの補助を得て、年間約100トン製造可能な「実証プラント」を建設しています。
現在は森林総研だけではなく、以下に示すようなコンソーシアムの形態で(株)リグノマテリアを中心としてグリコールリグニンの有効活用の応用研究と大量生産技術の確立を推進中です。
利用可能な分野
- 食品・化粧品添加剤(抗酸化など)
- 各種電気部品(絶縁・放熱など)
- 各種樹脂代替
- 土木建築材料(コンクリート改質・土壌改良など)
- 木材改質材(強度向上・耐熱など)
- 摩擦摺動剤など
- その他多くの分野で研究されています。
企業・研究者の方々へ
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リグノトップ(グリコールリグニン)は「生分解性」も期待されている植物由来の脱石油資源です。茨城県常陸太田市に2021年に完成する実証プラントでの経験を生かして年間約3000トンの「商用プラント」工場を立ち上げる計画も進行中です。
リグノマテリアは多くの企業や研究機関が参加するリグニンネットワークに参加し、グリコールリグニンの製造と用途開発の研究を行っています。